他人の夢の話を熱心に聞いてくれるような、腐るほど暇な人間など少なくともこのご時世には存在しないようだ。期待するだけ無駄だった。 ミヤザワは溜め息をつき、同僚の夕子が金色のフォークでイチゴをつつくのを眺めていた。一口で食べればいいものを、彼女…

この世の終わりみたいな色の分厚い雲が朝からずっと立ち込めていたのに、突然風の流れが速くなったのか太陽が勢いよく顔を出し、これまたこの世の終わりみたいな鋭く激しい光を発射して私の目を痛めつける。地球に隕石か何かが落ちて滅亡するなら、ありがち…